
国内のニュース
デジタル庁、ガバメントAI向け国産LLMを7件選定
デジタル庁デジタル庁は3月6日、政府内で試用する国産の大規模言語モデル(LLM)7件を選定したと発表しました。対象は「ガバメントAI(源内)」での活用を想定しており、日本語表現への適合や国内開発の支援を重視しています。今後は評価検証を進め、全府省庁規模での展開も見据えます。行政が自らAIを調達し、国内モデル育成を後押しする動きとして注目されます。
解説
これは単なる「新しいAIの採用」ではなく、国がどのAIを安心して使えるかを見極める取り組みです。
行政文書は日本語の細かな表現や制度理解が重要なので、海外製だけでなく国産モデルを育てる意味があります。今後、役所の問い合わせ対応や文書作成の効率化に広がる可能性があります。
Yahoo! JAPANアプリ、「AIピックアップ」を提供開始
LINEヤフーLINEヤフーは3月6日、Yahoo! JAPANアプリに生成AIを活用した新機能「AIピックアップ」を追加しました。Xの投稿をもとに、ユーザーがフォローするテーマに関連した予定情報を自動で要約し、イベントや番組放送、商品発売など6種類に分類して表示します。
対象テーマは約1.7万に及び、アニメや著名人、グルメなど幅広い分野をカバーします。日々の“見落としがちな予定”を先回りして届ける生活密着型のAI機能です。
解説
検索して探しにいかなくても、AIが興味に合いそうな予定を整理して見せてくれる点が特徴です。難しい操作なしで使えるため、生成AIが一般向けサービスに自然に溶け込み始めた例といえます。AIが「質問に答える道具」から「日常を補助する案内役」へ変わってきたことがわかります。
LINEリサーチ、Quickアンケートに「AIレビュー機能」を搭載
LINEヤフーLINEヤフーは3月4日、LINEリサーチのセルフ型ツール「Quickアンケート」に「AIレビュー機能」を追加しました。AIが審査ガイドラインに基づき設問を自動チェックし、修正案を提示します。
表現の分かりやすさや回答者の負担などを確認し、数十秒で見直し結果を返す仕組みです。
アンケート作成の経験が少ない人でも、より通りやすく分かりやすい調査票を作りやすくなります。
解説
生成AIというと文章作成が注目されがちですが、この機能は「品質チェック役」としてAIを使っています。人がゼロから考える負担を減らしつつ、伝わりにくい質問や不適切な表現を早めに直せるのが利点です。
AIを“代行役”ではなく“下書きの相談相手”として使う流れが、実務の現場で広がってきています。
KDDIとAVITA、フィジカルAI領域で提携
KDDIKDDIとAVITAは3月2日、フィジカルAI(身体を持つAI)領域での戦略的事業提携を発表しました。接客業務への導入を見据えた国産ヒューマノイドの開発を進め、MWC Barcelonaでもコンセプトモデルを展示しました。AVITAがアバター技術や対話AIを基盤に機体開発を担い、KDDIは通信やAIデータセンターなどの基盤を支えます。人手不足への対応をAIとロボットの組み合わせで進める事例として注目です。
解説
チャット画面の中だけで動くAIではなく、現実の空間で案内や接客を担うAIが本格的に意識され始めています。特に接客では、言葉だけでなく視線や表情、身ぶりも大切です。
人型ロボットに生成AIを組み合わせることで、単純な自動化よりも自然な応対を目指す流れが強まっています。
CTCとPKSHA、東京海上日動のコンタクトセンターにAI基盤を導入
CTC伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とPKSHA Technologyは3月4日、東京海上日動のコンタクトセンターにAIを活用した業務支援基盤を導入し、3月から運用を始めると発表しました。入電から通話中、終話後の管理業務まで一貫してAIが支援します。オペレーターの応対品質の均質化と、後処理を含む業務効率化の両立を狙います。AIの導入先が実証段階から本番運用へ進んでいることを示すニュースです。
解説
保険の問い合わせ窓口は、説明の正確さと対応スピードの両方が求められる現場です。
ここでAIが会話の補助や事後処理を支えると、担当者ごとの差を減らしやすくなります。
生成AIは派手な新サービスだけでなく、既存業務の裏側を静かに改善する形でも広がっていることがよく分かります。
海外のニュース
OpenAI、「GPT-5.4」を発表
OpenAIOpenAIは3月5日、新モデル「GPT-5.4」をChatGPT、API、Codexで提供開始しました。
上位版の「GPT-5.4 Pro」も同時に公開され、複雑な業務向け性能を強化しています。
OpenAIは、コンピューター操作(PCを扱う機能)や長い文脈の処理能力を前面に打ち出しました。日常会話向けというより、専門的な知的作業をより強く意識したアップデートです。
解説
最近のAIは「話し相手」から「仕事の実行役」へ進化しています。GPT-5.4はその流れをさらに進め、長い資料を読み込みながら複数の作業をこなす方向に力を入れたモデルです。利用者にとって大事なのは、回答のうまさだけでなく、実務にどれだけ使えるかへ評価軸が移ってきた点です。
OpenAI、「ChatGPT for Excel」と金融データ連携を公開
OpenAIOpenAIは3月5日、「ChatGPT for Excel」と新しい金融データ連携を発表しました。
Excel上で表の作成・更新・分析を支援し、金融業務向けワークフローでもChatGPTを使いやすくする内容です。表計算ソフトは多くの企業で日常的に使われているため、AIが一般業務へ入り込む入口として重要です。業務アプリの中で自然にAIを使う流れを加速させる発表といえます。
解説
AI専用の新しい画面を覚えなくても、使い慣れたExcelの中でAIが働くことに大きな意味があります。
多くの人にとって、AIが便利かどうかは性能だけでなく「いつもの仕事の流れに入るか」で決まります。
今回の発表は、AIが特別な道具から日常業務の標準機能へ近づいていることを示しています。
Google、「Gemini 3.1 Flash-Lite」をプレビュー提供
Google BlogGoogleは3月3日、開発者向けに「Gemini 3.1 Flash-Lite」をプレビュー公開しました。Gemini APIのGoogle AI Studioと、企業向けのVertex AIで利用できます。Googleは高速かつ低コストを強調しており、大量処理が必要な翻訳やコンテンツ管理、UI生成などを想定しています。高性能化だけでなく“使いやすい価格帯”で広げる戦略が鮮明です。
解説
AIの普及では「すごく賢い」こと以上に、「安く速く使える」ことが重要です。
Flash-Liteは、最高性能モデルではなくても、毎日大量に回す業務で使いやすい位置づけです。企業がAIを本格導入するにはコスト管理が欠かせないため、こうした軽量モデルの充実が市場拡大のカギになります。
Google、March Pixel DropでGemini連携を拡充
Google BlogGoogleは3月3日公開の「March Pixel Drop」で、Pixel向けの新しいAI機能を複数発表しました。Geminiが他アプリ内でタスクをこなす機能や、会話の流れから飲食店候補を示す「Magic Cue」、画像内の複数要素を理解する強化版Circle to Searchなどが含まれます。スマホOSや端末機能の中にAIを深く組み込む動きがさらに進みました。AIを“単独アプリ”ではなく“端末全体の体験”に広げるアップデートです。
解説
利用者から見ると、AIは専用チャットを開くものではなく、スマホの操作そのものを助ける存在になりつつあります。GoogleはGeminiを検索、アプリ操作、提案機能へ横断的に入れ込み、端末体験全体を便利にしようとしています。今後は「どのAIを使うか」より「どこで自然に使えるか」が競争の焦点になりそうです。
Anthropic、Mozillaと連携しFirefoxの安全性向上を支援
Anthropic/Mozilla BlogAnthropicは3月6日、Mozillaと協力してFirefoxのセキュリティ向上に取り組むと発表しました。Anthropicによると、Claude Opus 4.6は2026年2月にFirefoxで22件の脆弱性を見つけ、2025年のどの単月より多かったとしています。Mozilla側も、セキュリティ上重要な不具合22件に加え、その他90件のバグを発見したと説明しています。
AIを“文章生成”ではなく“ソフトの弱点探し”に使う実例として注目されます。
解説
AIの活躍分野は、文章や画像を作ることだけではありません。
今回のようにソフトウェアの危ない部分を見つける用途は、利用者の安全に直結するため実用価値が高いです。AIが開発者の代わりになるというより、見落としを減らす「安全チェック担当」として力を発揮し始めていると考えると分かりやすいです。
ライター紹介 Writer introduction
たまま AIクリエイティブアドバイザー
生成AI日常生活や創造的な活動をより楽しく、便利にする方法を発信するAI愛好家。 複雑な技術をシンプルに解説し、誰でも簡単にAIツールを活用できるようなアプローチで、読者の「こんなことができたらいいな」を形にするお手伝いをしています。 「AIは専門家だけのものじゃない、誰でも楽しめるツール」という信念のもと、テキスト生成から画像作成、音声合成まで、さまざまな生成AIの活用方法を紹介。のヒントや、仕事や趣味でAIを使うための簡単なコツをわかりやすくシェアしています。 意識しているのは、「真面目に考えずに、まずは試してみること」 読者と一緒にAIを探求し、日常を少しでも豊かにするアイデアを提供していくことで、AI技術に常にを持ってもらうことを目指しています。 生成AIを使って新しいことに挑戦したい方や、クリエイティブなヒントを探している方に向けた温かみのある情報発信を続けています。